モロッコトイレ事情 モロッコの南の町から

2週間位モロッコ国内を旅行してきて思うのはトイレの西洋化です。

小綺麗な新しいカフェ、新しい長距離バスターミナルのトイレは西洋トイレのみのところが多かったです。西洋トイレに出会うと怒りが込み上げてきました。

私が好きなのはモロッコ的なトイレです。理由は構造が簡単なので故障が少ないこと。必ず蛇口とセットになっていて、用を足した後、水で洗うことができるからです。トイレの掃除もしやすいです。礼拝前の清めもトイレでできます。

それに比べ、西洋トイレは誰が座ったかもわからない便座に座るのは恐怖です。モロッコではパブリックではウオッシュレットはほとんどなく、トイレの個室に水道の蛇口がなく、水で洗うことが出来ません。

モロッコの人達は紙で拭いて済ませることはしません。必ず水で洗います。

それに洋式便器はモロッコ式のトイレに比べ複雑な構造で故障していることが多いいです。

モロッコ人は洋式トイレで小便する時、便座を上げないでするので、いつも便座は小便だらけで座ることが出来ません。トイレットペーパーは無いことが普通です。

多くのモロッコ人にとってパブリックの西洋トイレは苦痛です。電車のトイレも西洋トイレでした。手洗いの水栓があったので助かりましたが、トイレは汚く便座に座る気にはなれません。女性はどうやって済ませるのだろうか。ほとんどの人は我慢するのでしょう。

電車は別にして、新しいバスターミナルのトイレは建築家の責任です。何故彼等は現実を見て設計しないのだろうか。

西洋化は良いものだという先入観がモロッコのインテリにはあり、それに流されているだけのような気がします。

西洋トイレの良いところは座って済ませるので楽だということぐらいだと思います。病気や怪我の場合には重宝します。他にいいろころはなにもないと思います。

私の家ではもちろんトイレはモロッコ式で、予備に西洋トイレが設置してあります。これは私が高齢化していき屈むことが出来なくなる時のためです。

格好ばかし気にし、何が本当に必要かを考えない人は嫌いです。また昔のモロッコのようにパブリックのトイレが全てモロッコ式になることを願っています。